第1節 事業の認定(第15条の14―第30条の2)/土地収用法


(昭和二十六年六月九日法律第219号)

土地に戻る
法令ユビキタスに戻る


最終改正:平成一五年八月一日法律第138号

(最終改正までの未施行法令)
平成十四年十二月二十日法律第191号(未施行)
平成十五年六月二十日法律第100号(未施行)
平成十五年七月二十四日法律第125号(未施行)
 

    第1節 事業の認定

(事業の認定)
第16条  起業者は、当該事業又は当該事業の施行により必要を生じた第3条各号の一に該当するものに関する事業(以下「関連事業」という。)のために土地を収用し、又は使用しようとするときは、この節の定めるところに従い、事業の認定を受けなければならない。

(事業の認定に関する処分を行う機関)
第17条  事業が次の各号の一に掲げるものであるときは、国土交通大臣が事業の認定に関する処分を行う。
 国又は都道府県が起業者である事業
 事業を施行する土地(以下「起業地」という。)が二以上の都道府県の区域にわたる事業
 一の都道府県の区域をこえ、又は道の区域の全部にわたり利害の影響を及ぼす事業その他の事業で次に掲げるもの
 鉄道事業法による鉄道事業者がその鉄道事業(当該事業に係る路線又はその路線及び当該鉄道事業者若しくは当該鉄道事業者がその路線に係る鉄道線路を譲渡し、若しくは使用させる鉄道事業者が運送を行う上でその路線と密接に関連する他の路線が一の都府県の区域内にとどまるものを除く。)の用に供する施設に関する事業
 港湾法による港湾施設で重要港湾に係るものに関する事業
 航空法による飛行場又は航空保安施設で公共の用に供するものに関する事業
 電気通信事業法第12条第1項に規定する第一種電気通信事業者(その業務区域が一の都府県の区域内にとどまるものを除く。)がその事業の用に供する施設に関する事業
 日本放送協会が放送事業の用に供する放送設備に関する事業
 電気事業法による一般電気事業(供給区域が一の都府県の区域内にとどまるものを除く。)、卸電気事業(供給の相手方たる一般電気事業者の供給区域が一の都府県の区域内にとどまるものを除く。)又は特定電気事業(供給地点が一の都府県の区域内にとどまるものを除く。)の用に供する電気工作物に関する事業
 イからヘまでに掲げる事業のために欠くことができない通路、橋、鉄道、軌道、索道、電線路、水路、池井、土石の捨場、材料の置場、職務上常駐を必要とする職員の詰所又は宿舎その他の施設に関する事業
 前3号に掲げる事業に係る関連事業
 事業が前項各号の一に掲げるもの以外のものであるときは、起業地を管轄する都道府県知事が事業の認定に関する処分を行う。
 国土交通大臣又は都道府県知事は、次条の規定による事業認定申請書を受理した日から三月以内に、事業の認定に関する処分を行なうように努めなければならない。

(事業認定申請書)
第18条  起業者は、第16条の規定による事業の認定を受けようとするときは、国土交通省令で定める様式に従い、左に掲げる事項を記載した事業認定申請書を、前条第1項又は第27条第1項の場合においては国土交通大臣に、前条第2項の場合においては都道府県知事に提出しなければならない。
 起業者の名称
 事業の種類
 収用又は使用の別を明らかにした起業地
 事業の認定を申請する理由
 前項の申請書には、国土交通省令で定める様式に従い、次に掲げる書類を添付しなければならない。
 事業計画書
 起業地及び事業計画を表示する図面
 事業が関連事業に係るものであるときは、起業者が当該関連事業を施行する必要を生じたことを証する書面
 起業地内に第4条に規定する土地があるときは、その土地に関する調書、図面及び当該土地の管理者の意見書
 起業地内にある土地の利用について法令の規定による制限があるときは、当該法令の施行について権限を有する行政機関の意見書
 事業の施行に関して行政機関の免許、許可又は認可等の処分を必要とする場合においては、これらの処分があつたことを証明する書類又は当該行政機関の意見書
 第15条の14の規定に基づき講じた措置の実施状況を記載した書面
 前項第4号から第6号までに掲げる意見書は、起業者が意見を求めた日から三週間を経過しても、これを得ることができなかつたときは、添附することを要しない。この場合においては、意見書を得ることができなかつた事情を疎明する書面を添附しなければならない。
 第1項第3号及び第2項第2号に規定する起業地の表示は、土地所有者及び関係人が自己の権利に係る土地が起業地の範囲に含まれることを容易に判断できるものでなければならない。

(事業認定申請書の欠陥の補正及び却下)
第19条  前条の規定による事業認定申請書及びその添附書類が同条又は同条に基く国土交通省令に規定する方式を欠くときは、国土交通大臣又は都道府県知事は、相当な期間を定めて、その欠陥を補正させなければならない。第125条の規定による手数料を納めないときも、同様とする。
 起業者が前項の規定により欠陥の補正を命ぜられたにかかわらず、その定められた期間内に欠陥の補正をしないときは、国土交通大臣又は都道府県知事は、事業認定申請書を却下しなければならない。

(事業の認定の要件)
第20条  国土交通大臣又は都道府県知事は、申請に係る事業が左の各号のすべてに該当するときは、事業の認定をすることができる。
 事業が第3条各号の一に掲げるものに関するものであること。
 起業者が当該事業を遂行する充分な意思と能力を有する者であること。
 事業計画が土地の適正且つ合理的な利用に寄与するものであること。
 土地を収用し、又は使用する公益上の必要があるものであること。

(土地の管理者及び関係行政機関の意見の聴取)
第21条  国土交通大臣又は都道府県知事は、事業の認定に関する処分を行おうとする場合において、第18条第3項の規定により意見書の添附がなかつたとき、その他必要があると認めるときは、起業地内にある第4条に規定する土地の管理者又は当該事業の施行について関係のある行政機関若しくはその地方支分部局の長の意見を求めなければならない。ただし、土地の管理者については、その管理者を確知することができないとき、その他その意見を求めることができないときは、この限りでない。
 事業の施行について関係のある行政機関又はその地方支分部局の長は、事業の認定に関する処分について、国土交通大臣又は都道府県知事に対して意見を述べることができる。

(専門的学識及び経験を有する者の意見の聴取)
第22条  国土交通大臣又は都道府県知事は、事業の認定に関する処分を行おうとする場合において必要があると認めるときは、申請に係る事業の事業計画について専門的学識又は経験を有する者の意見を求めることができる。

(公聴会)
第23条  国土交通大臣又は都道府県知事は、事業の認定に関する処分を行おうとする場合において、当該事業の認定について利害関係を有する者から次条第2項の縦覧期間内に国土交通省令で定めるところにより公聴会を開催すべき旨の請求があつたときその他必要があると認めるときは、公聴会を開いて一般の意見を求めなければならない。
 前項の規定による公聴会を開こうとするときは、起業者の名称、事業の種類及び起業地並びに公聴会の期日及び場所を一般に公告しなければならない。
 公聴会の手続に関して必要な事項は、国土交通省令で定める。

(事業認定申請書の送付及び縦覧)
第24条  国土交通大臣又は都道府県知事は、事業の認定に関する処分を行おうとするときは、申請に係る事業が第20条に規定する要件に該当しないことが明らかである場合を除き、起業地が所在する市町村の長に対して事業認定申請書及びその添附書類のうち当該市町村に関係のある部分の写を送付しなければならない。
 市町村長が前項の書類を受け取つたときは、直ちに、起業者の名称、事業の種類及び起業地を公告し、公告の日から二週間その書類を公衆の縦覧に供しなければならない。
 国土交通大臣は、第1項の規定による送付をしたときは、直ちに、起業地を管轄する都道府県知事にその旨を通知し、事業認定申請書及びその添附書類の写を送付しなければならない。
 市町村長が第1項の書類を受け取つた日から二週間を経過しても、第2項の規定による手続を行なわないときは、起業地を管轄する都道府県知事は、起業者の申請により、当該市町村長に代わつてその手続を行なうことができる。
 前項の規定により、都道府県知事が市町村長に代わつて手続を行なおうとするときは、あらかじめ、その旨を当該市町村長に通知しなければならない。
 前項の規定による都道府県知事の通知を受けた後においては、市町村長は、当該事件につき、第2項の規定による手続を行なうことができない。

(利害関係人の意見書の提出)
第25条  前条第2項の規定による公告があつたときは、事業の認定について利害関係を有する者は、同項の縦覧期間内に、都道府県知事に意見書を提出することができる。
 都道府県知事は、国土交通大臣が認定に関する処分を行おうとする事業について、前項の規定による意見書を受け取つたときは、直ちに、これを国土交通大臣に送付し、前条第2項に規定する期間内に意見書の提出がなかつたときは、その旨を国土交通大臣に報告しなければならない。

(社会資本整備審議会等の意見の聴取)
第25条の2  国土交通大臣は、事業の認定に関する処分を行おうとするときは、あらかじめ社会資本整備審議会の意見を聴き、その意見を尊重しなければならない。ただし、第24条第2項の縦覧期間内に前条第1項の意見書(国土交通大臣が、事業の認定をしようとする場合にあつては事業の認定をすることについて異議がある旨の意見が記載されたものに限り、事業の認定を拒否しようとする場合にあつては事業の認定をすべき旨の意見が記載されたものに限る。)の提出がなかつた場合においては、この限りでない。
 都道府県知事は、事業の認定に関する処分を行おうとするときは、あらかじめ第34条の7第1項の審議会その他の合議制の機関の意見を聴き、その意見を尊重しなければならない。ただし、第24条第2項の縦覧期間内に前条第1項の意見書(都道府県知事が、事業の認定をしようとする場合にあつては事業の認定をすることについて異議がある旨の意見が記載されたものに限り、事業の認定を拒否しようとする場合にあつては事業の認定をすべき旨の意見が記載されたものに限る。)の提出がなかつた場合においては、この限りでない。

(事業の認定の告示)
第26条  国土交通大臣又は都道府県知事は、第20条の規定によつて事業の認定をしたときは、遅滞なく、その旨を起業者に文書で通知するとともに、起業者の名称、事業の種類、起業地、事業の認定をした理由及び次条の規定による図面の縦覧場所を国土交通大臣にあつては官報で、都道府県知事にあつては都道府県知事が定める方法で告示しなければならない。
 都道府県知事は、前項の規定による告示をしたときは、直ちに、国土交通大臣にその旨を報告し、国土交通大臣の要求があつた場合においては、事業の認定に関する書類の写を送付しなければならない。
 国土交通大臣は、第1項の規定による告示をしたときは、直ちに、関係都道府県知事にその旨を通知しなければならない。
 事業の認定は、第1項の規定による告示があつた日から、その効力を生ずる。

(起業地を表示する図面の長期縦覧)
第26条の2  国土交通大臣又は都道府県知事は、第20条の規定によつて事業の認定をしたときは、直ちに、起業地が所在する市町村の長にその旨を通知しなければならない。
 市町村長は、前項の通知を受けたときは、直ちに、第24条第1項の規定により送付を受けた起業地を表示する図面を、事業の認定が効力を失う日又は第30条の2において準用する第30条第2項若しくは第3項の規定による通知を受ける日まで公衆の縦覧に供しなければならない。
 第24条第4項及び第5項の規定は、市町村長が第1項の通知を受けた日から二週間を経過しても前項の規定による手続を行なわない場合に準用する。

(事業の認定に関する処分を行う機関の特例)
第27条  起業者は、左の各号の一に該当するときは、国土交通大臣に対して事業の認定を申請することができる。この場合においては、起業者は、その旨を都道府県知事に通知しなければならない。
 都道府県知事が事業の認定を拒否したとき。
 都道府県知事が第18条の規定による事業認定申請書を受理した日から三月を経過しても事業の認定に関する処分を行わないとき。
 国土交通大臣は、前項第1号の規定による申請を受けたときは、あらかじめ公害等調整委員会の意見を聞いた上で、自ら事業の認定に関する処分を行わなければならない。
 国土交通大臣は、第1項第2号の規定による申請を受けたときは、あらかじめ都道府県知事の意見を聞いた上で、都道府県知事に対して、相当な期間を定めて、事業の認定に関する処分を行うことを指示することができる。
 国土交通大臣は、都道府県知事が前項の規定によつて指示された期間内に処分を行わないとき、又は同項の規定によつて処分を行うことを指示することが適当でないと認めるときは、都道府県知事及び起業者にあらかじめ自ら事業の認定に関する処分を行うことを通知した上で、自ら事業の認定に関する処分を行うことができる。
 前項の規定による国土交通大臣の通知を受けた後においては、都道府県知事は、当該事件につき事業の認定に関する処分を行うことができない。
 都道府県知事は、第2項又は第4項の規定によつて国土交通大臣が自ら事業の認定に関する処分を行う場合において、既に開かれた公聴会の記録、既に提出された利害関係人の意見書等当該事業の認定に関する処分を行うために必要な書類があるときは、直ちに、これらの書類を国土交通大臣に送付しなければならない。
 第2項又は第4項の規定によつて国土交通大臣が自ら事業の認定に関する処分を行う場合においては、国土交通大臣は、事業の認定に関する処分を行うための手続その他の行為で都道府県知事が既に行つたものを省略することができる。

(事業の認定の拒否)
第28条  国土交通大臣又は都道府県知事は、事業の認定を拒否したときは、遅滞なく、その旨を起業者に文書で通知しなければならない。

(補償等について周知させるための措置)
第28条の2  起業者は、第26条第1項の規定による事業の認定の告示があつたときは、直ちに、国土交通省令で定めるところにより、土地所有者及び関係人が受けることができる補償その他国土交通省令で定める事項について、土地所有者及び関係人に周知させるため必要な措置を講じなければならない。

(土地の保全)
第28条の3  第26条第1項の規定による事業の認定の告示があつた後においては、何人も、都道府県知事の許可を受けなければ、起業地について明らかに事業に支障を及ぼすような形質の変更をしてはならない。
 都道府県知事は、土地の形質の変更について起業者の同意がある場合又は土地の形質の変更が災害の防止その他正当な理由に基づき必要があると認められる場合に限り、前項の規定による許可をするものとする。

(事業の認定の失効)
第29条  起業者が第26条第1項の規定による事業の認定の告示があつた日から一年以内に第39条第1項の規定による収用又は使用の裁決の申請をしないときは、事業の認定は、期間満了の日の翌日から将来に向つて、その効力を失う。
 第26条第1項の規定による事業の認定の告示があつた日から四年以内に第47条の2第3項の規定による明渡裁決の申立てがないときも、前項と同様とする。この場合において、既にされた裁決手続開始の決定及び権利取得裁決は、取り消されたものとみなす。

(事業の廃止又は変更)
第30条  第26条第1項の規定による事業の認定の告示があつた後、起業者が事業の全部又は一部を廃止し、又は変更したために土地を収用し、又は使用する必要がなくなつたときは、起業者は、遅滞なく、起業地を管轄する都道府県知事にその旨を届け出なければならない。この場合においては、国土交通省令で定めるところにより、その旨を周知させるため必要な措置を講じなければならない。
 都道府県知事は、前項前段の規定による届出を受け取つたときは、事業の全部又は一部の廃止又は変更があつたことを都道府県知事が定める方法で告示し、かつ、起業地が所在する市町村の長に通知するとともに、直ちに、その旨を国土交通大臣に報告しなければならない。
 都道府県知事は、第1項前段の規定による届出がない場合においても、起業者が事業の全部又は一部を廃止し、又は変更したために土地を収用し、又は使用する必要がなくなつたことを知つたときは、前項の規定による告示、通知及び報告をしなければならない。
 事業の認定は、前2項の規定による告示があつた日から将来に向つて、その効力を失う。

(土地等の取得の完了)
第30条の2  前条第1項前段、第2項及び第3項の規定は、起業者が起業地内のすべての土地について必要な権利を取得した場合に準用する。ただし、同条第2項及び第3項の規定による告示及び報告は、することを要しない。

土地収用法に戻る
土地に戻る
法令ユビキタスに戻る

第1節 事業の認定(第15条の14―第30条の2)/土地収用法